初めてのデートと手汗
初恋なのに。。手汗に苦しんだ筆者の思い出
手汗に苦しんだAHCスイスコラム担当の
思い出話をシリーズで公開!
========================================
高校一年生の時の夏休み、初めて恋をしました。
お相手は、中学校の時の先輩の友達、なんとなく顔見知りではありましたが、
夏休みにみんなで、ライブを見に行って意気投合。
じゃあ今度は、デートしようねっていってくれました。
恋に恋する乙女時代、デートの日まで毎日、デートに向けての対策と準備を重ね、
身も心も意気込みばっちりです。
そして、 いよいよ初デートの日が来たのです。
二人とも、甘いもの好きと音楽好き、
お目当てのケーキ屋さんで、スイーツを満喫した後に、井之頭公園にお散歩に行きました。
夏の日照りは暑かったですが、二人は会話を弾ませながら、楽しくお散歩をしました。
あっという間に時間もすぎて、あたりは少し日が傾いてきました。
一緒にいられた、今日一日、話をすればするほど、
お互いが好きになっていくことを感じていました。
きっと彼も同じ思いでいてくれたに違いありません。
少し、涼しくなったベンチに並んで腰かけて、ちょっと、
お互い、ドキドキした雰囲気が漂います。
そう、もう少しお近づきになるにはグットタイミング、
この瞬間がまさに、ワンステップアップのタイミング、
間違いなく、今でしょ!というときです。
彼が、ちょっと戸惑いながら身を寄せてきます。
もちろん、私の心構えは、ばっちりです。
ウェルカム、ウェルカムと心の中でささやいていたその時、
「あっ・・ちょっと、待って・・・」
私はあることに気が付いて、彼が手を握ろうとした瞬間、
なんと彼の手をよけてしまったのです。
やばい、このままではやばいことになる。
慌ててよけた私は、あわてて何か理由を繕おうと、しどろもどろ
気まずい思いをしたのはどっち?
一気に、ムードを壊してしまった私、ステップアップも台無しです。
なぜ、待ち構えていたにもかかわらず、
彼が手をつないで来ようとしたのをよけてしまったか?
それは、その瞬間、私の手のひらは、緊張と期待で、汗だくになっていたのです。
もう、じっとりどころか、粘つくほどに。
熱さも手伝ってか、ひざの上に置いていた手のせいで、
手があったあたりのスカートが、ふやけてしまうほどのスチーム効果を発揮していました。
(これで手をつないでしまったら、ねちょっとしてしまう)
そう思って、彼の手を直前によけてしまったのです。
そのあとは、案の定気まずい雰囲気、とはいえ、本当の事情を説明するわけにもいかず、
かといって、ウソつくのもはばかられ・・・
と、しているうちに、「じゃあ、帰ろうか」って
、 きっと、(いえいえ、絶対)彼は、拒否されたと思ったのでしょう。 「違うんだよー、手をつなぎたいのは私も同じ気持ちなんだよー」
と、叫びたいけれど、言えなかったのです。
言えませんよね。
「手のひら汗だくなんです」なんて、
言って気まずい思いをしたほうが良かったのか、
言わなくて気まずい思いのまま、つまづいて終わってしまった初恋に、
今でも心がちくちくします。