誰にも聞けない…。すそわきがとその対策
誰にも聞けない…。すそわきがとその対策
わきがと同じく、人になかなか相談できない「すそわきが」。すそわきがとはどのような状態をいうのでしょうか。「気づいていないだけで自分もすそわきが?」とひとりでお悩みではないですか。
すそわきがとは何なのか、すそわきがを呈しやすい人の特徴、そしてすそわきがへの対策についてご説明します。
恥ずかしい―すそわきがとは?
脇が独特のにおいを発するわきがと同様、下腹部から特有のにおいを発するのが「すそわきが」です。自分では気づけず、パートナーや友人などから指摘されて初めて理解し、ショックを受ける方もいらっしゃいます。
すそわきがとは、わきがと同じように体質に左右されます。親のふたりともがわきがだった場合、4分の3以上の確率で子もわきがになるとされています。これは、ニオイを発するアポクリン汗腺の数が多くなるから、と理解されています。
アポクリン汗腺からはたんぱく質やアンモニアがにじみ出ていて、これらが菌に分解されるときに独特のニオイとなるのです。
すそわきがの原因は?男性と女性はどう違うの?
上でも触れたとおり、わきがも、すそわきがも、アポクリン汗腺の数が多ければ多いほど症状が悪化するものです。体質的なものですので、なかなか対処法が見つからないとお考えかもしれませんね。
少々つらい事実ですが、すそわきがは男性よりも女性の方が多く観察されています。そもそもアポクリン汗腺は、異性を惹きつけるためのフェロモンとして活躍していたとされています。これを考えれば、女性に多く見られるのにもうなずけます。
しかしながら、「それもそうね」と受け流せないのがニオイの問題です。早速対策を見つけましょう。
すそわきがへの対策は?
すそわきがとは、アポクリン汗腺が多く、活発である状態です。アポクリン汗腺の活動は、食事の内容にも左右されます。脂肪分を多く含む動物性たんぱく質の摂取、カロリー過剰による肥満がニオイを強くしてしまいます。食事の内容を見直してみるのが、すそわきが対策の第一歩です。
また、体調が芳しくないとき、女性ならば生理中にもニオイが増すことがありますので、疲れたときにはきちんと休息時間を確保する・こまめにナプキンを取り替えるのも対策のひとつです。
もちろん、体を清潔に保つことは対策の中でも“最重要”であることはいうまでもありません。
また、下着や衣類が洗っても洗っても黄ばむようなら、衣類にニオイが染み付いていることも考えられます。特に下着やシャツの首回りの場合は要注意です。この黄ばみはアポクリン汗腺からにじみ出たたんぱく質が酸化したり、リポフスチンという色素が染み付いたものです。このような黄ばみもまた、わきがやすそわきがのニオイを持っていますので、丁寧に洗濯をすることも対策のひとつとなります。黄ばみ部分に重曹液をもみこんだ後、いつもと同様に洗濯洗剤で洗ってみてください。
デリケートな部分専用の専用石鹸を使う
上記のような対策を施してもなお、すそわきが独特のニオイが気になるときはどうすればよいのでしょうか。特に女性の間で流行中の「デリケートゾーン専用の石鹸」を使ってみるのもひとつの対策です。
すそわきがなどデリケートな部分のニオイが気になる方は、バスタイムに「徹底的に洗いたい」という気持ちに駆られますが、それは逆効果です。不必要に柔らかい皮膚を傷つけてしまい、他のトラブルを招くことになるからです。
デリケートゾーン専用の石鹸をしっかり泡立て、手のひらや指で優しくなで洗いします。そのようなことはないとは思いますが、間違ってもボディーブラシや体洗い用タオルでゴシゴシとこすり洗いすることは厳禁です。やさしく洗ったら、十分に石鹸成分を洗い流します。
ボディーソープやデリケートゾーン専用石鹸は弱酸性を選んで
本来皮膚に存在するべきよい菌までも洗い流してしまうと、肌によくない菌が優勢になってしまいます。そのような菌が好むのは、アルカリ性。ベストな菌のバランスを保つためには、弱酸性のボディーソープやデリケートゾーン専用石鹸を選ばなくてはなりません。
いくつもの種類のデリケートゾーン専用石鹸が販売されていますが、もしも肌に合わないと感じたら、すぐに他のものに切り替えましょう。もちろん、化学的な成分を極力控えた天然成分配合の石鹸を選ぶことがすそわきが対策となります。
まとめ
すそわきがとは、私たちが生まれつき持っているアポクリン汗腺の数や活発度合いに左右される体臭のひとつです。わきがと同様、体質が原因の大きな部分を占めますが、自分で行える対策はいくつもあります。
皮膚を清潔に保つこと、衣服に気を配ること、食事に気をつけること、専用石鹸を使うこと、不必要にゴシゴシ洗いをしないこと…。これらを徹底することが私たちが自分で行える最善で最大の対策です。
それでもなお改善されないとしたら、わきがと同様、外科的手術での治療も受けることができます。日常生活に困難をきたしている、心理的な問題で外出もおっくう、というときは、病院で治療を受けることも検討材料のひとつとなることでしょう。